トム・クルーズが11月16日、ロサンゼルスのレイ・ドルビー・ボールルームで開催された第16回ガバナーズ賞で名誉賞を受け、63歳にして自身初のオスカー像を手にした。

1981年の『エンドレス・ラブ』でデビューして以来、約45年にわたり映画界で活躍してきた功績が評価されたものである。第16回ガバナーズ賞はアカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーが開催する式典である。

プレゼンターは現在クルーズと新作を撮影中のアレハンドロ・G・イニャリトゥが務め、会場では『ミッション：インポッシブル』など代表作やプロ意識が紹介された。イニャリトゥはクルーズの細やかな動きへのこだわりを称え、「彼にはあと60年のキャリアがありますから」と語り、会場を沸かせた。

登壇時にはスティーヴン・スピルバーグとハグを交わし、スタンディングオベーションを受けた。式では多彩なキャリアを振り返るエピソードも披露され、その一例として生の緑のセラノ唐辛子を平然と食べる逸話が紹介され、ギレルモ・デル・トロも驚いたという笑い話で場が和んだ。

これまでアカデミー賞の演技部門で3度ノミネートされていたクルーズの長年の貢献が改めて正式に敬意を表される形となり、俳優かつ製作者としての第一線での功績が広く評価された。