ピニンファリーナとJASモータースポーツが、ホンダ初代「NSX」（NA1型）をリメイクした新型モデルの一部デザインを先行公開した。ティーザーは原型を尊重しつつ現代化を図るアプローチを示している。

最大の注目点は、新設計のカーボンファイバー製ボディを採用しながら、ポップアップライトとチューニングされたホンダV6エンジンが継承されている点である。フェンダーは膨らみ、フロントフードには初代（NA2）NSXタイプRに見られるようなベントが設けられている。

リヤクォーターパネルのインテークは大型化され、ベーシックなリアライトシグネチャーも継承されているため、全体のプロポーションはより力強い印象になっている。初代の「リヤトレッドが狭くリヤオーバーハングが長い」というイメージは、今回のティーザーからは改善され、スタンスが大幅に向上しているように見える。

ホンダのバッジは用いられず、JASのバッジが装着されている点も明記されている。インテリアは未公開で詳細は未発表である。背景として、ピニンファリーナとホンダは1984年に共同でミッドシップスポーツカー「HP-X」を開発しており、今回の取り組みはその流れを汲むものとされる。

また、初代NSXは1990年に発売され、当時の価格は800万円、AT仕様は860万円、カスタムオーダーでは1500万円に達したことも記事で紹介されている。今回の先行公開は、往年のデザインを現代の素材と技術で再構築する試みとして注目される。