トヨタは2025年11月4日、米国ラスベガスで開幕した「SEMA SHOW（SEMAショー）2025」において、新たなカスタムモデル「ターボ・トレイルクルーザー」を初公開した。これは「ランドクルーザー60（FJ60）」をベースに、レストモッドの手法で最新テクノロジーを融合させたモデルである。

パワーユニットにはピックアップトラック「タンドラ」用の3.4リッターV型6気筒ツインターボエンジンを移植して搭載している。新エンジンはオリジナルの直列6気筒と比較して最高出力をほぼ倍増の389馬力を発揮し、最大トルクは479lb.-ft.（約650Nm）に到達するという。

性能面では静粛性と乗り心地、排出ガスの低減、燃費効率といった要素も現代的な水準に引き上げられている。ツインターボならではのリニアなトルク特性によりストリート走行に適した特性が付与されていると報じられている。

開発チームは「ファクトリーオリジナルに見せる」という思想のもと、ベース車の基本構造を損なわないように作業を進めた。フレームやパネルを切断したりマウント位置を変更せずにすべてのコンポーネントを収めることを目指し、エンジンを純正トランスミッションに結合するためにエンジンマウントとアダプタープレートを専用設計したという。外観はレトロな印象を保ちつつ中身は最新モデルへと進化させたレストモッドの一例として公開された。