キングセイコーは、2022年に約半世紀振りに復活したブランドであり、「The Newest Classic ─ 時代を超えて愛される」というフィロソフィーを掲げている。ブランド復活の流れと新作の意図を巡り、俳優の鈴木亮平がグローバルアンバサダーに就任したことが伝えられている。

鈴木は個人的に1960年代のキングセイコーを2本所有する愛好家であり、ものづくりの確かさとシンプルな美意識、年式によるバリエーションの豊かさに魅力を感じていると語る。復活後はKSKと呼ばれる直線基調の2代目デザインをベースに、

その2年後に薄さを特徴にしたドレススタイルの「KS1969」を発表したという経緯がある。さらに今年、その系譜に新たに加わったのがVANACである。

VANACは斬新な多面形ケースやカラー文字盤を備えたスポーティなデザインを特徴とし、ブランドに新たなスタイルをもたらしている。この拡充によりキングセイコーはスタンダード、ドレス、スポーティという3つの個性をそろえ、ブランドとしての世界観をより確立した。

鈴木は「本物でありたい」という信念を貫きつつ、新作VANACを愛用の腕時計として着用し、ブランドの世界観を世界へと発信する役割を担っている。彼の手にする新作は1972年に加わったシリーズをモチーフにしており、復活と革新を両立させるものづくりの精神に共鳴した点がアンバサダー就任の背景である。