ホンダは11月6日、報道関係者向けに開催した「Honda 四輪技術ワークショップ」において、2020年代後半に投入を予定する電動車向けの次世代技術を公開した。

今回紹介されたのは、次世代ハイブリッド車向けプラットフォーム、北米市場で展開予定の大型車向けハイブリッドシステム、そして小型EV「Super-ONE Prototype（スーパーワン プロトタイプ）」の量産モデルに搭載予定の主要技術である。

ホンダは電動化の進展においても「操る喜び」を重視し、人中心の設計思想であるM・M思想を背景に、ドライバーとクルマが一体となる走りを追求すると説明した。

スーパーワン量産モデルは「2026年より日本を皮切りに、英国・アジア各国で発売予定」であり、軽量プラットフォームを採用して薄型バッテリーを床下中央に配置することで低重心化と重量集中を図り、クラス最軽量レベルの車両重量と高い操舵応答性を実現することを目指す。

同車にはBOOSTモード（ブーストモード）を設定し、出力を高めるとともに仮想有段シフト制御とアクティブサウンドコントロールを連動させることで、キックダウンショックやフューエルカット挙動を再現し、EVのスムーズな加速とエンジン車のような高揚感あるドライビングフィールを両立させる設計である。

また、ホンダは2027年以降に次世代ハイブリッド車の商品群を投入する計画を示し、北米向けの大型車に対応する新開発のV6エンジンを含むハイブリッド技術と、操縦安定性や剛性を高めるプラットフォーム技術を進化させる方針を明らかにした。

電動化と走りの両立を掲げる同社の技術戦略は、EVとハイブリッドの両面で商品化が進む見通しである。