日産の中東法人は2025年6月24日、スポーツモデル「Z」（日本名「フェアレディZ」）の高性能バージョン「Z NISMO（ニスモ）」をアラブ首長国連邦で発表した。今回のZ NISMOは、日産のモータースポーツ部門「NISMO」が長年培ってきた技術を投入した高性能モデルである。

パワーユニットは3リッターV型6気筒エンジンを搭載し、最高出力420馬力、最大トルク520Nmを発生。標準モデルに比べ、20馬力と45Nmの向上を実現した。このエンジンに9速のATが組み合わされ、最強のFRスポーツカーとして話題となっている。

エクステリアは専用パーツで構成されており、バンパー、ロアグリル、サイドシルプロテクター、リアスポイラーが装備される。これにより低重心で伸びやかなスピード感を演出し、空力性能も高めている。ホイールはNISMO専用RAYS製の19インチ鍛造アルミが採用されている。

インテリア面では、RECARO製スポーツシートがシートに装着され、ブラックのパーフォレーション加工付きアルカンターラとレザーを使用し、高い質感とノンスリップ性能を両立している。メーターや12.3インチディスプレイにもNISMO専用の演出が施されており、スポーティさを醸し出す仕様である。

ボディカラーは専用色「NISMOステルスグレー／スーパーブラック2トーン」を含む全5色を用意。価格は約1070万円で、標準モデルより約210万円高い設定となっている。

初代Zは1969年にデビューし、日産の走りへの情熱を象徴するスポーツカーとして世界中にファンを持つ。今回のZ NISMOの登場により、その伝統と技術力を改めて示した形だ。SNS上では「やっぱかっこいいなあ」「Z NISMOいいなあ」といった好意的な反響が多く見られ、スポーツカー好きの注目を集めている。