日産の高級ブランド・インフィニティが2009年に創立20周年を記念して発表した「インフィニティ エッセンス」は、海外で高く評価されたラグジュアリースポーツカーである。

世界初公開の場はジュネーブモーターショー2009で、その後2010年には東京コンクール・デレガンスに出展されて話題となった。

ルイ・ヴィトンとのコラボレーションによる特別感あふれるデザインと、ラグジュアリーかつハイブリッド構成が特徴だ。

全長4720mm、全幅1960mm、全高1310mm、ホイールベース2800mmの2人乗りクーペで、動的で艶やかなフォルムは、日本文化の書道の筆づかいや伝統装飾品のかんざしからインスパイアされている。

内装は左右非対称で運転席は黒、助手席は赤を基調とした斬新な配色で個性を印象付ける。

パワートレインには3.7リッターのV6ツインターボエンジン「VQ37型」と3D型モーターを組み合わせ、システム全体で最高出力592馬力を誇る。

当時としては革新的なハイブリッドスポーツカーで、今なお復活を望む声が多い。

北米の高級車市場でレクサスやアキュラと競合するブランドとして、インフィニティのイメージ刷新に成功したモデルといえる。

公式発表以来、斬新で美しいデザインと高性能を兼ね備えたクルマは、推し活ファンにも刺激的である。

車好きやデザイン愛好家にとっても、日本文化を感じさせる芸術作品のような一台だ。