Real Soundのレビューは、Sound Horizonの映像作品を「息つく暇もない情報量の嵐」と評し、光と声で紡がれる没入の物語空間が堪能できると伝えている。作品は多彩な楽曲と演出で構成され、観客の照明も含めた共同創作的なライブ体験が強調されている。

「神の御業」（2017）から『進撃の巨人』の世界、kawamikotoの「暁の鎮魂歌」（2018）、山崎杏が『ハロウィンと朝の物語』で演じた皐月の「私が本当に欲しかったモノ」（2024）など、年代をまたいだ楽曲群が連続して配置されている。石川由依の「13の冬」（2019）や灰野の「ゆりかご」（2002）など、役ごとに表情を変える歌唱表現も見どころである。

石川由依と山崎杏による「忘レモノハ在リマセンカ…」の語りのインパクト、すずかけ児童合唱団によるハーモニーと観客の光が織りなす幽玄な景色など、細部の演出が高く評価されている。南里侑香、Joelle、Ceuiら女性ボーカルのセクションはそれぞれの色を見せ、アコースティックな響きでの表現も効果的に配置されている。

一方で「人生は入れ子人形 -Матрёшка-」（2008）のファニーな舞台や、『絵馬に願ひを！』の怒涛の展開などで会場の雰囲気は軽やかに変化する。ラストの「朝までハロウィン」（2013）まで勢いを保ち、Revoのプロデュース力と世界観構築が20年分の物語音楽を凝縮していると結論付けている。記事はリリース情報も併記し、現地未体験者にも薦められる映像作品だとまとめている。