木彫りの里・南砺市井波で、伝統工芸「井波彫刻」にちなんだヒノキの香りを付けたクラフトビールが登場した。23日にお披露目されたオリジナルビールは、ヒノキの木くずや建築端材で香りづけした限定品で、道の駅の目玉商品を目指して制作された。

資金は7月に始めたクラウドファンディングで賄われ、目標の50万円に対して172人からおよそ230万円が集まった。醸造は地元のクラフトビール醸造所NAT．BREW(ナットブリュー)が担当し、800本を製造した。

商品名は資金の募集方式にちなむ「オールオアナッシング」と名付けられ、ほとんどがクラウドファンディングの返礼品となったため店頭販売は限定60本となった。購入者からは「ホントにヒノキです。飲んだ後はほわっと感じる飲みやすい」といった評価が寄せられている。

ナット・ブリューの望月俊祐さんは今回の醸造を説明し、道の駅井波駅長の江尻大朗さんは「僕一人の力でなく、みんなのビール。息の長いオリジナル商品になればと思っている。ビールのラベルに出来れば南砺市や井波町を紹介するQRコードをつけて南砺市の名刺代わりになるようなビールになっていけば」と語った。

今回ほとんどが返礼品となったため店頭分は少量だが、既に追加の醸造も始まっており来月下旬には道の駅に並ぶ予定である。