2025.11.22
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フジテレビ系ドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』の第8話は、三谷幸喜の半自伝的要素を基にした1984年の渋谷・架空の街「八分坂」を舞台に小劇場の世界を描くエピソードである。
第8話のタイトルは「対決」。冒頭から観客のヤジが飛び交うシーンが描かれ、WS劇場で上演されるシェイクスピア劇「冬物語」を巡るやり取りで「へたくそー!」「ひっこめくそジジイーッ!」という声が劇中に響く。
生田斗真演じるトロは客席で足を乗せタバコを吸うなど破天荒な振る舞いを見せ、浅野和之演じる是尾の熱演に対するヤジが物語の緊張感を高める。
戸塚純貴演じる六郎は芝居未経験からスター性を見せる若手として描かれ、浅野の芝居の一場面では猫とじゃれるような演技が「本当に猫が見えた」と評される。
物語の核心は120万円を巡る対立で、トロは二階堂ふみ演じるリカを歌舞伎町で働かせようとし、菅田将暉演じる久部がそれを阻止しようとする。
対決の舞台は喫茶・テンペストで、少なくとも二度の衝突が描かれる。第一の対決では久部が包丁を鼻に突き付けられて敗れる展開となり、第二の対決では坂東彌十郎演じるリボンさんが七福神像を差し出す場面で久部が乱入する。
観客と役者の距離感、小劇場ならではの生々しいやり取りが随所に散りばめられた回であり、小劇団の空気感を体感できる作りとなっている。
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