近年、アイドルやアーティストの推し活はライブ参加だけでなく、衣装展やミュージアム体験を軸に広がっている。ファンは会場での展示物の撮影や感想をSNSで共有し、オンライン上で話題を拡大している。

特設ショップの限定商品は行列を生み、事前情報の収集や物販攻略がファン活動の常套手段になっている。トレーディングや手作りグッズ交換など、コレクション文化の多様化も顕著である。

遠征型の現地参加が増え、観光や宿泊を組み合わせた“推し旅”が定着しているため、会場周辺の飲食店や土産企画との連動が活性化している。展示側は年代順の衣装展示や解説パネルを充実させ、鑑賞体験を深める工夫をしている。

また、撮影ルールやマナーの周知、混雑対策が進み、会場での秩序維持が重視されるようになった。オンライン視聴会やアーカイブ共有を通じて、現地参加とデジタル参加が両立する新たな参加様式が定着しつつある。

こうした流れにより、若年層をはじめとする幅広い層が参加しやすくなり、推し活の楽しみ方はより多面的になっている。今後はARや音声ガイドなどのデジタル施策がさらなる広がりを生むと予想される。