コリン・ファレルが過去の失敗を振り返り、『マイノリティ・リポート』（2002）撮影でトム・クルーズを怒らせたエピソードを明かした。イニシェリン島の精霊（2022）や「THE PENGUIN―ザ・ペンギン―」（2024）で知られる現在の立場と対比して、「最悪の思い出のひとつ」と述べている。

ファレルは1976年生まれで、トムの『トップガン』（1986）や『卒業白書』（1983）を観て育ったと語り、トム・クルーズやスティーブン・スピルバーグ、ジョン・ウィリアムズを敬意を持って挙げた。最近は『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』（12月19日公開）や『端くれ賭博人のバラード』といった新作が続く。

問題の一件は5月31日の誕生日に起きたという。ファレルは「誕生日は休ませてくれ」と頼んだが、製作費1億2000万ドルの映画ゆえ受け入れられず、朝6時に迎えが来たため慌てて現場へ向かったと説明している。

控えのトレーラー到着時には第2助監督デヴィッド・H・ベングハウス・Jr.に「そんな姿でセットに行っちゃいけない」と注意され、ファレルは逆に「パシフィコ（ビール）を6本、マルボロレッドを20本買ってきてくれ」と頼み、ビールを2、3杯飲んでからセットに入ったと明かした。

その結果、どうしても言えなかったセリフがあり、「犯罪前捜査の根本的な矛盾はご存知でしょう」という台詞を忘れてしまったと述懐している。自身の振る舞いを顧みて当時の傲慢さを認める形で、当該エピソードを語っている。