杉咲花主演の映画「ミーツ・ザ・ワールド」に菅田将暉が声で出演していることが明らかになった。原作は金原ひとみの同名小説で、松居大悟が実写化を手掛けた作品である。

菅田はキャバ嬢ライのかつての恋人・鵠沼藤治を演じ、物語後半で由嘉里と電話越しに約6分にわたってやり取りする重要な場面に登場する。由嘉里は杉咲演じる主人公で、ライ（南琴奈）や街の人々との関係を通じて変化していく。

松居大悟監督と菅田のタッグは『男子高校生の日常』以来12年ぶりで、監督が事務所を訪れた際の偶然の再会が起点となった。監督はキャスティングについて「哀愁を漂わせながら酸いも甘いも呑み込んで第一線で闘っている“ギリギリで生きている感”が藤治と重なったんです。その上で、由嘉里が胸に抱えていた想いをぶつける相手ながら、電話のみでやり取りする役どころになるので、圧倒的に芝居が上手い人にお願いしたいと思い、菅田くんに“現代の生きづらさを代弁してもらえないか”とオファーしました」と語っている。

菅田は声のみの出演だが、松居監督と何度か電話ですり合わせを行い撮影現場にも足を運んだうえで収録に臨み、藤治としての衣装を着用して演技を行った。菅田は「杉咲さんの声を聞いた瞬間に、これまでの由嘉里の日々がものすごいエネルギーで入ってきたのを覚えています。松居監督たちと作り上げてきた時間が流れ込んできた気がして、震えました。ほんとにその1秒で、素敵な現場なんだなと感じました」と振り返っている。

共演には南琴奈、板垣李光人、蒼井優、渋川清彦らが名を連ねている。