生田斗真は大河ドラマ『べらぼう～蔦重栄華乃夢噺～』で一橋治済を演じ、嫌われるほどに視聴者を引き込むヴィラン像を好演している。1984年10月7日生まれで、俳優キャリア28年を迎えたという経歴も紹介されている。

治済は八代将軍・吉宗の孫にあたり、一橋徳川家の第2代当主という設定で、家格は徳川御三家の下に位置する。横浜流星が演じる蔦屋重三郎＝蔦重とは身分的に直接接触しない立場だが、8月31日放送の第33回では、治済が命じたと思われる男によって蔦重が命の危機に陥る場面が描かれた。

のほほんとした佇まいを見せながら権力拡大のために画策し、邪魔者を排除していく治済の描写が視聴者の没入を促している。SNSには「憎々しい」「サイコパス」「怖過ぎる」「最低最悪」といった反応が並び、生田自身は「嫌いにならないで(笑)」と発言している。

食事の仕草一つでもゾッとさせる雰囲気を作り出す演技は、役者としての引き出しの多さを示している。大河ドラマはこれが4作目で、『軍師官兵衛』(2014年)、『いだてん～東京オリムピック噺～』(2019年)、『鎌倉殿の13人』(2022年)に続き出演している点も紹介される。『鎌倉殿の13人』での源仲章役については小栗旬が「ほんとにムカつきます」と語ったこともあり、生田の多彩な魅力が改めて注目されている。