映画『盤上の向日葵』が第30回釜山国際映画祭のオープンシネマ部門に正式出品され、9月18日に上映された。主演の坂口健太郎、共演の渡辺謙、熊澤尚人監督が現地に赴き、9月17日にはメイン会場である「映画の殿堂」でレッドカーペットとオープニングセレモニーに登場した。

原作は柚月裕子の同名小説で、とある山中で発見された白骨死体とともに見つかった高価な将棋の駒が事件の手がかりとなるヒューマンミステリーである。坂口は天才棋士・上条桂介を演じ、渡辺は裏社会に生きた男・東明重慶という重要人物を演じる。

駆けつけたファンからは「ケンちゃ〜ん!」「ケンさーん!」と大歓声が飛び、主演らは笑顔で声援に応えていた。ひっきりなしに声援に応える様子は大スクリーンにも長時間映し出され、注目度の高さを示した。

坂口は昨年に続き2年連続で釜山国際映画祭に参加し、「すごいエネルギーでした。映画祭というのもありますが、本当にお祭りのような感じで。」と振り返った。渡辺も30年という節目を振り返りつつ、アジアの映画制作者同士の支え合いを語った。

10月31日に公開予定の本作は、釜山での反応や主演陣の参加で日本とアジアの観客からの注目が高まっている。アジア最大級の映画祭の舞台での上映は公開に向けたプロモーションの弾みとなりそうである。