アニメ『ひゃくえむ。』について、内山昂輝と津田健次郎の対談インタビューが公開された。作品は「哲学するスポ根」と評され、異色で独特な作風と評価されている。

内山は出来上がった映像に圧倒されたと語り、パートごとに作画スタッフが分かれ多様な手法が導入されている点やカメラワークに注目していた。津田は作画クオリティと共にストーリーの面白さを強調し、アーティスティックな表現の中にしっかりとしたエンタメ性とスポーツ的感動があると述べている。

本作では「100m」という短い競技の中に生まれる儚さを表現することが重要テーマになっており、津田は「100m、たった10秒だからこそ感動が生まれる」とコメントしている。制作過程では実写を一度撮影してからアニメ化するロトスコープ手法が用いられ、走るシーンのドラマ性や迫力に寄与しているという。

キャラクター面では、財津は陸上界のトップとして独特な世界観を持つ存在、海棠は財津を追い続け抜かせなかったことで到達した哲学的な立ち位置と紹介されている。岩井澤健治監督からはセリフのニュアンスやスピード感について丁寧な演出が入り、アフレコ時には実写俳優の静止画を見ながら演じる場面もあったことが明かされた。