14日、名古屋・IGアリーナで行われた4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦で、4団体統一スーパーバンタム級王者の井上尚弥（32＝大橋）がWBA世界同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ（30＝ウズベキスタン）に3－0の判定勝ちを収めた（118－110、118－110、117－111）。

この勝利で井上はWBAスーパーとIBFで5度目、WBCとWBOでは6度目の防衛を達成し、4団体統一王者としてはサウル・アルバレスを超え新記録となる5度目の防衛に成功した。世界戦26連勝は、元世界ヘビー級王者ジョー・ルイス、元5階級制覇王者フロイド・メイウェザーと並ぶ世界タイ記録となった。

試合後、来日して現地観戦していた伝説のプロモーター、ボブ・アラム氏が井上を手放しで称賛した。アラム氏は「こんなに賢いボクサーは見たことがない」と述べ、さらに「今日は井上選手が、完璧な、コンプリートなファイターであるところを見せたと思います。スピード、そしてテクニックだけではなく、戦略に沿って、しっかりと戦っていくことができていた。それこそが彼を偉大なファイターにしているんだと思いました」とコメントした。

井上は自覚を問われると「大ありですね」と笑顔を見せ、「賢いボクシングを選択すればできるんだということを、今日、証明できたのかなと思います」と語り、アラム氏の称賛に対しては「大丈夫です（笑い）」とうなずいた。