間宮祥太朗が主演するTBS系ドラマ「イグナイト－法の無法者－」は、法廷ドラマとしての緻密な脚本と人間ドラマの深みが融合した作品である。

物語は、新米弁護士の宇崎（間宮祥太朗）が、法律事務所代表の轟（仲村トオル）と共に様々な法的問題に挑む姿を描く。仕事は労災事故、大病院の医療過誤など多岐にわたるが、いずれも単純な違法行為ではなく、証拠と知恵を駆使して争いに挑む地道な弁護士活動が見どころだ。

ドラマの核心は5年前に起きたバス事故の真相追究にある。事故は運転手の過失とされたが、実は自動運転システムの誤作動が原因であり、その背後には権力者の癒着が隠されている。

主人公の宇崎は亡き運転手の息子であり、轟は事故で娘を失った過去を抱える。この個人的な痛みが法廷での戦いに熱量をもたらし、単なる事件解決を超えた復讐劇としての側面を持つ。

法的問題と個人のドラマが交差するストーリーは、観る者に正義と感情の複雑な絡み合いを提示する。作品名の「イグナイト（点火）」が示すように、クライマックスに向けて燃え上がる感情表現が期待される。

間宮祥太朗が熱演する宇崎の成長と復讐への挑戦、そして仲村トオル演じる轟との共闘は、多くの視聴者を引き付けている。

リーガルサスペンスとしての質の高さとドラマ的な盛り上がりが融合した本作は、間宮祥太朗ファンはもちろん、社会的テーマを含む人間ドラマを楽しみたい人にとって見逃せない作品である。

間宮祥太朗の新たな一面を引き出す主演作として、今後の展開にも注目が集まるだろう。