中山有香里のコミック『疲れた人に夜食を届ける出前店』は、疲れた人々に夜食を届ける出前店を舞台にした癒しのレシピシリーズである。KADOKAWA刊の第1〜3巻から厳選したエピソードとレシピが収録されており、クマ店長のほかサケ、ゴリラ、ネコ、天使、魔王といった個性豊かな従業員たちが登場する。記事には「月曜日のウインナー」など具体的な夜食メニューの作り方も紹介されている。

見解・考察（好きなものを全力で楽しむ人へ）

この漫画の良さは、レシピそのものの「実用性」と、登場人物たちのさりげない温かさがセットになっているところだ。疲れて帰った夜にさっと作れる一品が描かれていると、実際に試してみたくなるし、その体験はただの食事以上のものになる。友達とレシピをシェアして「次はこれ作ってみよう」と約束するだけで、好きが予定になり、夜の楽しみが生まれる。こういう熱量って、結局語れる相手がいると一気に加速する。気軽な夜食会を今週末に企画して、初心者歓迎のスタンスで集まれば、一人参加でも入りやすいだろう。実際に一緒に作って食べると、画面の中だけで完結しない会話や発見が増えるし、次の企画が自然に生まれていく。推し料理を自分でアレンジして持ち寄る「夜食ピック」や、テーマを決めた夜会で感想を語ると、推し活・趣味活はもっと続きやすくなる。疲れた夜に寄り添う一皿をきっかけに、同じ温度感の仲間と会い、話し、次の予定をつくる──そんな楽しみ方を提案したい。