俳優の横浜流星が主演を務める大河ドラマ『べらぼう～蔦重栄華乃夢噺～』(NHK総合 毎週日曜20:00～ほか)は、残すところ3回となっている。江戸時代中期の吉原を舞台に、蔦屋重三郎の波乱万丈の生涯を描く本作で横浜は蔦重をエネルギッシュに演じている。

制作統括の藤並英樹チーフ・プロデューサーは、横浜について「人を惹きつける魅力がすごくある方」と評し、映画『国宝』での吉沢亮との共演も含めて牽引力を高く評価している。藤並氏は横浜の陽と陰の振れ幅や演技の繊細さに触れ、その表現力を称賛した。

さらに所作の美しさにも言及し、立ち座りや姿勢のきれいさ、空手経験による腰の安定が演技に反映されていると指摘している。舞台『巌流島』や映画『国宝』での稽古を挙げ、稽古の蓄積が所作の洗練につながっていると述べた。

蔦重の年齢や立場の変化に合わせて所作表現に変化を付けている点も評価されており、脚本の森下佳子や横浜と話し合いながら作品を作ってきたという。制作側は蔦重を通してエンタメの力を伝えたいと考えており、横浜の演技でそのメッセージを届ける意図を示している。