吉野家ホールディングスグループの株式会社シェアレストランが、間借りマッチングを活用した中華きっちん 結（ゆい）を2025年11月20日に朝霞台でオープンした。出店は月に2日だけの限定営業で、日常の中の特別な体験を目指すコンセプトである。

店主の井餘田さんは幼少期の“大連の味”を再現することを掲げ、皮は毎朝店内で一枚ずつ手のばしするこだわりを持つ。挽肉は市販品を使わず包丁で叩き、脂身比率を「赤身7：脂身3」に調整してジューシーさを追求している。

提供する看板は手作りの水餃子で、噛むたびに肉汁があふれる仕立てを謳う。味わい方は三段階で提案され、まず何もつけずに皮と餡を直に楽しみ、続いて黒酢でさっぱりと、最後におろしニンニク×醤油でパンチを加える東北流の食べ方を推奨している。

店舗名の「結」には「食を通じて人と人が結びつく場所にしたい」という願いが込められている。肩肘張らず誰もが立ち寄れるように「きっちん」をひらがな表記にした点も特徴である。

朝霞台の新店は、大連由来の家庭の味を日本の食文化として伝える試みであり、手作りの工程と食べ方の提案で他店との差別化を図っている。