2025.11.24
職員任用で進める野生生物対策
2025.11.24
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岩手県は２１日、クマ対策関係部局長会議を開き、狩猟免許を保有する職員「ガバメントハンター」を任用する方針を固めた。来春までに複数人の雇用を検討する考えである。
銃の使用経験がある警察・自衛隊ＯＢなどには狩猟免許の取得を促進し、ハンターの拡大を目指すとしている。政府がまとめたクマ対策パッケージでは、自治体がガバメントハンターを雇うための人件費支援が盛り込まれている。
県は野生生物の知見や狩猟免許を保有する人材の確保に着手し、捕獲だけでなく野生生物の調査やハンターの周知活動にも携わらせる想定である。基本方針の改定では、ガバメントハンターの確保・配置やハンターの育成、緩衝帯の整備や電気柵設置に関する研修会などを早急な対策として追加した。
また警察によるライフル銃でのクマ駆除と必要な資機材の整備も盛り込まれた。中長期的対策としては、県教育委員会の危機管理マニュアルの見直しや教職員向けのクマ出没時対応研修も盛り込まれている。
会議ではクマの捕獲数が１０月末現在で９９４頭に上り、今年度の捕獲上限の７９６頭と２０２３年度の年間捕獲数８９８頭を超えたことが報告された。１１月からは環境省の捕獲事業で２００頭を目安に追加で捕獲するため、過去最大規模の捕獲数になる見込みである。
達増知事は「１１月に入っても危機的状況が続いている。市町村や猟友会が中心となり、県も緊密に連携して対策を強化したい」と述べた。
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