第125回 ザテレビジョン ドラマアカデミー賞の主演女優賞を、連続テレビ小説「あんぱん」の今田美桜が受賞した。作品は“アンパンマン”を生んだやなせたかしと小松暢の夫婦をモデルにしたNHK総合ほかの連続テレビ小説である。

今田は柳井のぶを演じ、戦前から戦後にかけて夫・柳井嵩(北村匠海)とともに逆転しない正義を見つけようと懸命に生きる女性像を表現した。投票コメントにはのぶの笑顔や嵩を支える描写を評価する声が寄せられている。

今田は約1年間の撮影を振り返り、朝ドラヒロインという重責と撮影現場の穏やかな空気に感謝を示した。北村については土佐ことばのやりとりや動作を相談しながら演じられたことに触れ、北村匠海に「アンパンマンのようなさりげないヒーロー感があって」と語っている。

終盤ではのぶが病を患い回復する描写を経て、物語の締めくくりは嵩と手をつないで歩く後ろ姿となった。今田は「ラストシーンは、この2人らしくて、すごく好きな終わり方でした」と述べ、クランクアップ時に共演者のサプライズで涙したエピソードも明かしている。

今回の受賞は読者・審査員・TV記者の投票で選ばれる同アカデミー賞の評定によるものであり、今田の演技が幅広い層から支持を得たことを示している。制作現場の和やかな雰囲気や北村との息の合った演技が、朝ドラファンの間でさらに注目を集めそうだ。