俳優の坂口健太郎が6日、都内で行われた映画『盤上の向日葵』の公開御礼舞台あいさつに、少年期を演じた小野桜介と熊澤尚人監督とともに登壇した。小野は本作が実写映画初出演で、この日が人生初の舞台あいさつであると紹介されたため、坂口は「めでたいこと」と祝福の言葉を送った。熊澤監督は選考理由として坂口と小野の雰囲気の類似性を挙げ、両者のキャスティングに言及した。

小野は撮影で泣きのシーンを26回撮り直したことを明かし、完成映像を見て感動したと語った。坂口は初号で観て「きついパートを背負ってくれていた」と労い、小日向文世や木村多江ら名優陣と共に小野の演技を称賛した。小野は将棋の練習を一日中行ったことや、将棋監修の飯島栄治から高評価を受けたエピソードも披露した。

本作は柚月裕子氏の同名小説を原作とするミステリーで、山中で発見された白骨死体と共に見つかった将棋の駒を手掛かりに物語が展開する。坂口は天才棋士・上条桂介を演じ、裏社会の賭け将棋師・東明重慶を渡辺謙が演じる。公開後は観客の感想がSNSで広がり、リピーターも出ていると報じられている。