2025年10月31日、映画『盤上の向日葵』の公開初日舞台挨拶が東京・丸の内ピカデリーで開催された。主演の坂口健太郎をはじめ、渡辺謙、熊澤尚人監督、原作者の柚月裕子も登壇し、会場は大きな拍手に包まれた。

本作は柚月裕子の同名小説を実写化したヒューマンミステリーで、山中で発見された白骨死体とともに見つかった希少な将棋駒を手がかりに物語が進む。坂口は謎めいた天才棋士・上条桂介を演じ、劇中で明かされる壮絶な過去と人間模様を体現している。

坂口は封切りの心境について「封切りをした瞬間に、手元から離れていくような感覚」と語り、観客の反応を受けて救われる思いを述べた。舞台挨拶では短髪に口ひげという新たなビジュアルで登場し、当日のスタイルは役作りの一環であることを明かした。

渡辺は賭け将棋の名手・東明重慶を演じ、上条との関係性が物語の重要な軸となることが示された。熊澤監督は登壇者の演技を称え、観客とともに作品の公開を祝った。公開初日の舞台挨拶は、制作陣と観客が完成を共有する場となった。