横浜流星が李相日監督作や大河で見せる役作りと受賞の背景が注目されている。6月の初日舞台挨拶では李相日監督とともに出席し、同監督は『流浪の月』に続き横浜を起用している。

『流浪の月』の中瀬亮役では婚約者・更紗（広瀬すず）を愛しながらも彼女の過去を受け止められず、暴力をふるってしまう人物を熱演し、その影響で横浜のインスタグラムのフォロワー数は約３万人も激減したという。そうした難しい選択について横浜は役について「自分と正反対の人間」「もっと強い言葉で言うなら苦手なタイプ」と語っている。

同時に映画『国宝』では歌舞伎界の御曹司・俊介役を演じ、「本当に理解して、愛することから始めなければならなかった」と述べている。俳優としての挑戦が評価され、『正体』で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した。授賞式で横浜は「自分は芝居は上手くないですし、人間としても遊びがなく頑固でつまらない人間です。それを誰よりも分かっているから毎日、本気で身命を賭す気持ちで作品と向き合っています。それを少し認めていただけたような気がして、励みになりました」と述べ、俳優としての矜持を語った。

大河『べらぼう 〜蔦重栄華乃夢噺〜』でも最終回までの演技に期待が寄せられており、各所での起用が横浜の表現幅を広げていることが窺える。