TOWA TEIが2013年リリースの楽曲「APPLE feat.椎名林檎」の新しいミュージック・ビデオを公開した。CAVIAR 中村剛監督がメガホンを取り、最新のGoogle AI「Gemini」や映像生成AI「Veo 3」、画像生成AI「Nano Banana」などをフル活用して制作された作品である。

映像は「Gemini」と「Whisk」「Veo」「Flow」で生成された素材を重ね合わせ、レトロフューチャーな世界観の中でメッセージ性を持たせたコラージュのような構成になっている。物語の着想にはアーサー・C・クラークの言葉とアダムとイヴの「善悪の知識の木」の神話が取り入れられており、1960年代のパラレル・ワールドを舞台に断片的なエピソードが紡がれる。

制作の舞台裏として、監督がAIと向き合い続けた工程を収めたメイキング映像がGoogle公式YouTubeチャンネルで同時公開されている点も注目である。TOWA TEIは今回の制作について「いつかこの楽曲のミュージックビデオを作る時は、新しいテクノロジーが誕生した時に。と考えていたのでAIが少し身近になってきたこのタイミングで制作することができてとても嬉しく思います。信頼している中村監督と、AIの「ガチャ」すらも楽しみながら制作でき、クリエイティブにおけるテクノロジーの魔法を感じました。いつの時代も、新しいテクノロジーに取って代わる仕事はあれど、最終的には誰がどうそれを遊ぶか次第。テクノロジーの革新と普遍的な部分、両方お楽しみ」 とコメントしている。