2025.10.14

『鬼滅の刃』SNS分析で見えた日米差

2025.10.14

キービジュアル 出典: 0115765.com

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トレンダーズが運営する「SNS Insight Lab.」は、9月に米国でも公開された映画「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」について、X上の投稿を生成AIで分析した結果を発表した。分析は7月18日の日本公開日に投稿された5000件、9月12日の米国公開日から25日までの4966件を対象に実施した。

データクレンジング後に生成AIを活用して鑑賞者の感想投稿を抽出、比較したところ、日米ともにポジティブな投稿が多い点が共通していた。映像や音楽の完成度やIMAX・4DXでの上映体験への満足度に関する投稿は米国で29.00パーセント、日本で18.93パーセントと、米国の比率が高い傾向が確認された。

内容の焦点にも違いがあり、日本では映像や作画への言及が多いのに対し、米国では劇場フォーマットや音響体験に関する言及が目立った。また「泣いた」に関する投稿は日米で多く、米国では18.07パーセントが「had me crying」「ugly cried」「eyes were sweating」といった表現で感動を伝えていた。

登場人物名を含む投稿は日本で11.90パーセント、米国では14.43パーセントで、米国では「猗窩座」に関する投稿が約3割を占めるなど、キャラクターへの反応の差も鮮明だった。興味深い点として、本作をきっかけに『鬼滅の刃』を初めて見たとする投稿は日本で0.42パーセントに過ぎなかったのに対し、米国では2.02パーセントと約5倍の割合で見られた。

一橋大学大学院ソーシャル・データサイエンス研究科の本武陽一准教授は「SNSの分析においては、特に自然言語を数値化して扱うことが重要だと思われます。それが生成AIの活用によって、適切かつ容易に実現されるようになりました。」と講評している。

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