奈良県明日香村で7年ぶりに復活した体験型の刀剣イベント「いろはに刀剣」が開催された。古代から現代の刀が並ぶ「刀剣展示」には、廣瀬大社所蔵の「小烏丸写し」や本能寺所蔵の「復元・実休光忠」をはじめ、大和五派の刀剣や現代刀など16振りが並び、老若男女の刀剣ファンが集まった。

実際に刀剣を手に取って鑑賞方法を学ぶ「真剣にふれてみよう」(日本刀剣保存会関西支部監修)には行列ができるほど多くの人が参加した。参加者は同保存会員の指導のもと、刀剣の前にまず正座し、一礼して刀を真っ直ぐに持ち全体の姿を観察した。

参加者は鍛(きたい)や刃文(はもん)などを確かめ、刀を静かに置いて再び一礼する手順を学んだ。自由に手に取れる機会や鑑賞の所作を体験できる点が好評を博した。

刀剣が好きで全国のイベントに参加しているという橿原市の石本夏美さん(24)と田原本町の泉本彩未さん(24)は「刀剣乱舞のゲームをきっかけにはまった。形や模様など作り手によってくせがあり、知れば知るほど面白い」と話し、「自由に触らせてもらえたのは初めて。ずっしり重かった」と笑顔を見せた。