近年、コスプレは職業としても定着し、ドラマの中でも女優が思わぬ衣装で観客を驚かせる場面が増えている。そんな中で取り上げられたのが、天海祐希主演の刑事ドラマ『BOSS』だ。

1stシーズン（2009年放送）第4話「悲しみの復讐者」で、当時20歳の戸田恵梨香が演じた木元真実がまさかの小学生スタイルで登場する。赤い吊りスカート、黄色い帽子、頬には赤丸という出で立ちで防犯キャンペーンの寸劇に立たされる場面がある。

劇中、木元は「こんなことするために警察に入ったわけじゃないんで」と不満を漏らし、上司の大澤絵里子（天海祐希）の制止を振り切って帰ってしまう。

その直後から物語は急転し、翌日から木元が署に姿を見せず、拉致されていたことが明らかになるという衝撃展開へとつながる。

このエピソードは、クールで天才肌の木元が警察官としての自覚を持ち始める重要な転機として描かれている。ドラマにおける“ギャップのある衣装”がキャラクター描写や物語展開に強い印象を残した好例である。