是枝裕和原案・監督・脚本・編集のオリジナル映画『箱の中の羊』が、2026年に全国公開されることが決定した。綾瀬はるかと千鳥の大悟が主演を務めるという発表である。

物語の舞台はそう遠くない未来で、ある夫婦がヒューマノイドを息子として自宅に迎え入れることから始まる設定である。綾瀬はるかが建築士・甲本音々（こうもと・おとね）を、大悟が工務店の二代目社長・甲本健介（こうもと・けんすけ）をそれぞれ演じる。

大悟にとって本作が初の主演作となる点も明かされた。是枝監督は企画の発端について「最新のテクノロジーで＜死者を蘇らせる＞という発想から」だったと述べ、テクノロジーの進化と人間の内面的なものが衝突することへの賛否も題材にしていると説明している。

また、監督は中国で人気を博しているという「＜死者の蘇り＞のビジネス」にも触れ、今後日本でも起きる可能性を示唆した。是枝監督のこれまでの代表作として『そして父になる』（13年）でカンヌ国際映画祭の審査員賞を受賞、『万引き家族』（18年）でパルムドールを受賞した経歴なども紹介されており、新たな視点で家族像を問う作品への期待が高まっている。