9月末に世代を超えた豪華なコラボレーションが相次いで発表された。9月22日に配信リリースされた米津玄師と宇多田ヒカルのコラボ楽曲「JANE DOE」は、劇場版『チェンソーマン レゼ篇』のエンディングテーマであり、米津玄師が作詞作曲を手掛けている。楽曲は宇多田ヒカルが歌い出しで1コーラスを務め、その後米津玄師が歌でつなぎ、〈硝子の上を裸足のまま歩く〉の部分から再び宇多田がパートを受け持つ構成となっている。

冒頭から再登場する〈まるでこの世界で二人だけみたいだね〉のフレーズを今度は米津玄師が歌うなど、歌唱パートの振り分けが意味を持つ構成となっている。もうひとつ、9月26日に配信リリースされたAdoの「風と私の物語」は映画『沈黙の艦隊 北極海大海戦』の主題歌であり、宮本浩次（エレファントカシマシ）が作詞曲を担当、まふまふが編曲を務めた楽曲である。曲は宮本浩次らしい力強い言葉の響きを生かしたメロディと、どこまでも青く広がる空のような雄大なサウンドが特長で、Adoが伸びやかに〈ああ きらめく光と夢抱きしめて私は走る〉と歌い上げる作品となっている。

さらに、2023年に話題となったMILLENNIUM PARADEと椎名林檎のコラボについては、関係者のコメントで常田大希と椎名が以前から親交があり、2019年頃から共に楽曲を制作していたことが明かされているが、リリースの予定はないという。世代やジャンルを超えた共演が音楽シーンで相次いでいる点が際立っている。