俳優の板垣李光人が、12月5日公開のアニメ映画『ペリリュー －楽園のゲルニカ－』で主人公・田丸均の声を担当することが発表された。彼は23歳で、同作は太平洋戦争末期のペリリュー島を舞台にした作品である。

原作は武田一義氏による漫画で、激戦地での日本兵の過酷な現実と仲間との友情が描かれている。田丸の相棒役・吉敷佳助上等兵の声は中村倫也が務める。板垣は「田丸の役職は戦場で仲間の最期を記す『功績係』であり、過酷な感情を繊細に表現したい」とコメントした。

声優を務めるにあたり、板垣は今年4月にペリリュー島を訪問。現地に残る零戦や戦車の残骸を見て、戦争の苛烈さを実感し、「同年代の若者たちの青春や人生に想いを馳せると、とても他人事とは思えなかった」と語った。

また、終戦80年の節目にこの作品に関わる重みを感じており、「命の尊さは普遍的であり、大切にしていくべきだと伝えたい」と意義を語った。

『ペリリュー－楽園のゲルニカ－』は、戦争の現実をリアルに描きつつも、命の尊厳について深く考えさせる作品として期待されている。板垣の熱い思いがこもった声優初挑戦に注目が集まる。