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朝から楽しいゆる哲学|原宿で朝活 テーマトーク会 実施レポート

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11月30日(日)、シブミナとしては初めての“朝活”企画となる、ゆる哲学テーマトーク会を原宿駅近くの「SCC千駄ヶ谷コミュニティセンター」で開催しました。
結果的に当日は13名が参加し、主催を含めて14名。会場のサイズとしてはほぼ満員のにぎやかな会となりました。

朝活になったのは偶然。でも結果オーライのスタート

今回の朝活は、もともと「SCCが9:00〜12:30枠しか空いていなかった」という理由による偶然の産物でした。
しかしフタを開けてみれば、朝から集まる心地よさ、頭がすっきりしている時間帯の思索のしやすさも相まって、とても良い雰囲気の企画に育ちました。

早めに現地入りして準備をしていると、11月2日の「哲学散歩会」に参加してくださった“ふくさん”と偶然再会。
この小さなセレンディピティから、当初の構成を見直すことに。ふくさんが過去に経験してきた手法をゆるやかに取り入れ、ロの字テーブルを囲む全体ワークを軸に再設計しました。

場を即興でデザインしなおす時間

当日、その場で組み替えた流れは次のようなものでした。

・ まずは全員が一言ずつ話す自己紹介
・ 続いて、ふくさんによる全体ワーク
・ 約1時間15分経過したところで休憩
・ 休憩中にテーブルを重ねて“2島”をつくる
・ 主催とふくさんがそれぞれのテーブルを担当し、10分ずつのテーマトークへ
・ 最後は全体のクロージングトーク
・ 主催は場を離れ、自由な雑談を楽しむ“カクテルパーティー形式”で締めくくり

その場に合わせて「時間」と「空間」を細かく編み直していくプロセスは、即興的でありながら秩序も感じられ、まさに“場づくりの醍醐味”のようでした。

ことばの奥にある構造をさぐる――ふくさんのワーク

自己紹介がひと段落したところで、ふくさんによるワークに突入。

ホワイトボードに自己紹介で出てきたキーワードを書き出し、さらに連想的に挙がった言葉も追加。
その上で参加者全員で投票し、「関心の中心」を定め、それぞれの語の背後にある感情・構造・意味を、みんなでほどいていきました。

今回選ばれたテーマは「バズりたいかどうか」と「さびしさ」。

定義をととのえてから思考する人、質感を観察するように本質へ迫る人、関係性から構造を推理する人……。
それぞれの“ものの見方”がにじみ出て、とても豊かな対話の時間になりました。

休憩とともに訪れた、心地よい自由さ

後半の個別テーマに入る前に、テーブルを2島に分けるための休憩へ。
休憩中、設営を手伝う人、雑談を楽しむ人、静かに過ごす人など、行動の選択が完全に自由だったので、場全体が自然な余白に包まれる時間になりました。

この“余白”が、その後のテーマトークの深さにもつながっていったように感じます。

一人ひとりの問いを置く、10分のテーマトーク

休憩後は、2グループに分かれての10分トーク。
冒頭で主催から共有したのは、こんなニュアンスの「ゆるい哲学の作法」でした。

・ その瞬間に出てくる言葉は、その人にとっての“今の本質”である
・ 正解・不正解ではなく、思考を「置く」ように話す
・ 置かれた意見を拾うかどうかは各自の選択
・ 異なる意見は、価値観の衝突ではなく“その背景を知る入り口”
・ 完全な真理は存在しないので、気軽に語ってよい

こうした前提が共有されたことで、安心して自分の思いや疑問を場に“そっと置く”空気が生まれました。

もう一方のテーブルの様子は直接見られなかったものの、全体として対話が盛り上がり、深いテーマから軽い雑談まで、幅のある思考の交換が起こっていたことが感じられました。「哲学」という言葉が、安心して考えや感情を出せる場をつくる――そのことをあらためて実感しました。

カクテルパーティー形式で自然と生まれる“交流”

10分トークが一巡したところで、全員に一言ずつ感想をいただき、中締めへ。
その後は主催が場を離れ、自由な交流タイムに移行しました。遅刻・早退自由の設計もあって、帰る人、残る人、それぞれが心地よく過ごせる時間に。

外から戻ると、部屋の中から笑い声が響いてきて、トーク会の後半とはまた違う、解放された空気が広がっていました。

終了後の対話、そしてお礼

終了後は、ワークとファシリテーションを急遽担ってくださったふくさんと会場を整えつつ、感想の共有と意見交換を行いました。
改めて、この日の場が多層的に育っていったのは、ふくさんの存在と、参加者のみなさん一人ひとりの姿勢のおかげだと感じています。

ご参加くださったみなさま、勇気を出して言葉を置いてくださったみなさま、本当にありがとうございました。