前川國男〜黒川紀章建築めぐり@さいたま



 5月21日に大宮界隈の近代建築巡りを敢行しました。まず大宮公園近くのカフェで予習会。管理人のいのうえさんが夜なべをして作ってくれたレジュメで近代建築の系譜を頭に入れてから、前川國男設計の「埼玉県立歴史と民俗の博物館」を訪問。ジグザグのアプローチに導かれて建物に入るとロビーの大空間という展開に胸躍ります。椅子や手摺りなど細かいところにも気配りを感じました。



 ランチを挟んで黒川紀章設計の埼玉県立近代美術館へ。格子状の柱梁に包まれた建物に角から入るというちょっと不思議な体験でした。吹き抜けの光が注ぐところに作品があったり、屋外階段に人物彫刻が歩いていたり、建物と美術が一体となっていたと感じます。

 最後は浦和の埼玉会館(前川國男)と埼玉農林会館(清家清)へ。埼玉会館は経年56年ながら打ち込みタイルがとても綺麗で、その色合いと庭園が相まって良質な公共空間をつくっていました。埼玉農林会館は近代建築ながら、縦に細かく分節された正面やガラスブロックがつくる独特の雰囲気で、未来っぽさを感じる参加者も多数でした。

 開始時は雨だったものの昼過ぎには晴れて、建築見学と散歩日和な一日でした。