如月の焚火会 2/23

今年は例年になく寒さが厳しい。
暖を求めて火に集まるのは人間の野生の本能かもしれない。
コロナ禍で人との交流が冷え切っている中、焚火会は絶好のチャンス。身も心もあったかくなる。

年齢も職業も様々な人がふらりと立ち寄って対面でちょっとした交流をするのは今では貴重な機会である。

炊事場施設がある広大な公園の隅っこでは「マスターTomo」が自作の焚火台を使って火を越し、一枚布のタープを使って器用に風避けを作るとそれだけでなんだかほんわかとしてくる。

様々な年齢層の男女がそれぞれ思い思いのスタイルで焚火を眺めていた。自作焚火台の上にある鍋に今回「マスターTomo」が用意しているのはおでん。寒い時、シンプルだけどあったまる。そして次のメニューはアヒージョ。タコとブロッコリーのバジル風味は彼の自慢の一品。喉を潤すのにコーヒー、お茶とワイン、ホットウイスキーもある。
ホットサンドを使い自分で肉まんを焼いてみた。それぞれが各自で焼き加減を見ながらホットサンドをこまめにひっくり返す。
デザートに焼きマシュマロ。普段甘い物を口にしないメンズも興味津々。「そのままより焼くと美味しい」と2個目に手が伸びていた。

舌鼓を打ちながら「マスターTomo」の主催する火付け教室で前回学んだ生徒さんが早速覚えたての技を実践し、キャンプはしないけど釣りをする彼女は自分で釣った魚を燻製にする話をしていた。小さい頃の息子とキャンプに行きたかったがチャンスが無かったお父さんは哀愁を漂わせながら火を眺めていた。

共通点がほぼ無い人が集まっていても焚火というキーワードで何かしら繋がっていくから不思議である。最初はみんなバラバラ感があったのにいつの間にかお互いに声を掛けあっておしゃべりに花が咲いていた。3時間、あっという間であった。

日が暮れ始め、一人一人ほっこりとした気持ちになって家へと帰って行った。