2025.12.24

「クフ王の船」復元公開、現場見学が始まる

2025.12.24

キービジュアル
「クフ王の船」復元作業を公開 日本協力、エジプト博物館(共同通信) - Yahoo!ニュース

エジプト・ギザの大エジプト博物館で、約4500年前に建造された大型木造船「第2の太陽の船」の復元作業の一般公開が始まった。発掘は1987年に吉村作治氏率いる調査隊が実施し、復元には日本人専門家らも協力。完成時には全長約42メートル、幅約6メートルと推定され、作業は3〜4年を見込んでいる。劣化した部材には強化処理が施され、来場者が作業の一部を見守る場面もあったという。

見解・楽しみ方:考古学好きにとって、保存・復元の現場公開は単なる展示以上のワクワクをくれる。完成前の「途中経過」を見られるということは、ものづくりの息づかいや技術の工夫、研究者や修復師の思考プロセスに直接触れられるということだ。博物館で展示ケースの裏側をのぞくような特別感があり、写真では伝わらない素材の手触りや匂い、道具の並び方に心が躍る。こういう熱量って、結局“語れる相手”がいると一気に加速する。復元スパンが数年に及ぶプロジェクトなら、観察を軸にした「定期的な博物館巡り」を予定化して、変化を追う楽しみを仲間と共有してほしい。海外での現地見学が難しくても、国内のミュージアムトークや保存修復のレクチャー、関連書籍の読書会を企画すれば十分に体験は深まる。初めての人も参加しやすい「一人参加歓迎」の集まりを探して、現場の匂いや音を語り合う場に出かけてみよう。保存修復は専門性が高い分、同じ温度感の人と会える場があるだけで学びが続き、推しや趣味としての愛着が育っていく。復元作業の“今”を見て、その先の完成までの物語を仲間と追いかける――そんな楽しみ方こそ、博物館体験を画面の外に押し出す最高の遊び方である。

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