英国発の“ソバーキュリアス”な流れの中で、燻煙の香りをまとわせた「燻製茶」が注目を集めている。京都・宇治田原の製茶場は、日本茶のにおいを吸収する性質と桜やウイスキーオークなどの燻製材の組み合わせにより、ウイスキーのような芳醇な香りを生み出せると説明する。チーズやソーセージなどのつまみとの相性も良く、ノンアルコール飲料の新ジャンルとして広がりが期待される。

これは“飲まない時間”のおしゃれ化の好機だ。燻製茶は香りが主役なので、スマホの画面越しに眺めるだけではもったいない。香りの違いや燻材ごとの表情を実際に比べると、新しい発見がぽんぽん出てくる。たとえば少人数で集まって“桜×かぶせ茎茶”“オーク×若蒸し煎茶”の組み合わせを比べるテイスティング会を開けば、味覚の記憶が仲間との会話でどんどん膨らむ。こういう熱量って、結局“語れる相手”がいると一気に加速する。今週末に同じテンションの人と会える場があるだけで、趣味は現実に根づく。つなげーとで一人参加歓迎の試飲会を探したり、自分で「燻製茶ナイト」を企画してみるのも楽しみ方の一つだ。映えを狙って写真を撮る→感想を交換する→次は別の燻材で比較する、という小さなループが生まれれば、ノンアルの時間が確実に推し活や趣味活の新しい定番になるだろう。