2025.12.4
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牧野植物園の温室で南米原産の「トックリキワタ」が開花し、まとまって花を咲かせたのは6年ぶりである。
報道は12月3日付で、これから10日間ほどが見頃と伝えられている。
標高およそ130メートルに位置する牧野植物園の温室は冬場でも20度以上が保たれ、桃色の花が際立つ環境になっている。
トックリキワタは幹の真ん中が膨れる独特の形状が日本酒を注ぐ容器「徳利」に似ることと、果実から綿が採れる点が特徴である。
この株は2010年に牧野植物園に仲間入りし、6年前にまとまって咲いたが、その後は開花が見られなかった。
職員は水やりや肥料、剪定の方法を工夫し、果実がなるように手製の棒を使って人工授粉の作業にも取り組んだ結果、今回の開花に至ったという。
ブラジルやアルゼンチンなどに分布する種であり、温室の栽培技術が実を結んだ事例と報じられている。
牧野植物園 栽培技術課・丹羽誠一さんは「6年前に咲き、次の年も咲かせたいなと思っていましたがなかなか咲かなかったので、今回たくさん咲いてうれしい。ぜひ、この時期に温室にいらして見に来てください」と述べた。
園はこれから約10日間ほどの見頃を案内しており、温室で南国の花を楽しめる時期が続く見込みである。
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