ブレイブ文庫刊『おでん屋春子婆さんの偏屈異世界珍道中』のコミカライズ連載が「コミックノヴァ」で開始された。原作は小説投稿サイト「小説家になろう」発の作品で、知らない世界へ飛ばされるおでん屋台の店主と訪れる客たちの群像劇である。

春子は偏屈なおでん屋台の店主で、酒はひとり二合まで、銘柄はひとつ。冷ならそのまま、燗なら徳利に入れて温めるというこだわりがあり、おでんのほか梅干の入った白飯にごま塩をまぶした握り飯や甘いいなりずしといった素朴な料理を提供する。

コミカライズの作画は望月和臣氏が担当し、第1話「老将オーガスタス＝グリーナウェイ」が33ページで公開された。コミック版は、訪れた客にあたたかいおでんを食べさせることで彼らの運命が少しだけ変わっていくという原作の雰囲気を引き継ぐ構成となっている。

原作小説はブレイブ文庫より第2巻まで発売中で、ラノベニュースオンラインアワード2022年10月刊のアンケート結果では第1巻が「総合部門」と「新作総合部門」に選出された。コミック連載の開始により物語の新たな魅力が広がることが期待される。