2025.12.3
中国・自貢市で1億9000万年前の恐竜の尾痕を確認
2025.12.3
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中国の研究チームが、四川省自貢市富順県永年鎮五里村で発見された化石の詳細解析を完了したと発表した。約1億9000万年から1億8000万年前の地層から、獣脚類の足跡と尾の痕跡が多数確認されたという。
解析対象は8枚の石板に記録された413個のはっきりした足跡で、足跡密度は非常に高く、1平方デシメートル当たり約2個に達する箇所もある。多くは蹺脚竜に由来するとされ、平均長さは約14.5センチメートルであった。
一部の大型足跡はエウブロンテスに分類され、最大長は22.5センチメートルに及ぶ。研究では足跡の精密測定とバイオメカニクス分析を行い、これらの小型獣脚類が現代鳥類の「接地走行」に似た歩容を示した可能性が示唆されている。移動速度は時速約5.8〜8.6キロメートルと推定された。
注目点は、足跡と共に残された複数の細長い尾の痕跡である。3Dイメージングでミリ単位の精度で解析した結果、尾痕は長さ20〜40センチメートル、幅約2〜3センチメートル、比較的浅い痕として確認された。
中国地質大学（北京）の邢立達准教授は、二足歩行恐竜の尾の痕跡は極めて稀であり、湖岸や河岸を低速で移動したり観察のために停留したり、同種間で相互作用した際や攻撃的姿勢の際に残された可能性があると指摘している。
今回の成果は、下部ジュラ系における獣脚類の多様性、運動様式、行動特性を理解するための重要な実証的証拠を提供するとしている。研究成果は学術誌「古地理学報（Journal of Palaeogeography）」に掲載された。
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