2025.12.1
明治期の恋文、巻物6巻を和室で公開
2025.12.1
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長野県塩尻市広丘で、太田水穂（1876～1955）が妻・四賀光子（1885～1976）に宛てた婚約期の肉筆が、塩尻短歌館の企画展で展示された。30日に原本がケースから出され、巻物に仕立てられた文面の一部が間近で公開されたという。
水穂の没後に光子が巻物の形に仕立てた資料は、6年間分の文面を綴った巻物6巻、長さは約30メートルに及ぶ。普段はケース内に収められており、公開はごく限られた部分のみであった。
明治40（1907）年の巻物が短歌館の和室で広げられ、水穂が光子の不在を寂しがり「どうしよう」と戸惑う心境をつづった肉筆が確認された。指導員の藤森円さんは、手紙のやりとりの背景や今回が公開が初めてであることを紹介した。
展示を訪れた塩尻市の小松さゆりさん（68）は、文字の熱量や思いの深さに心を動かされたと話した。企画した指導員の中島直美さんは、巻物を広げて筆遣いや息遣いを感じてもらう機会を作りたいと説明している。
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