福岡市西区で40年以上続く中華菜館 五福の料理長、柴田眞利が厚生労働省の「現代の名工」に選ばれたと報じられている。手際よく中華鍋を振り厨房で指示を出す姿が印象的で、料理技術の高さに加え若手育成にも力を入れている。

店は1982年に柴田の父が創業し、柴田は高校時代から店で働き、別の店で修業を経て28歳から料理長を務めている。味の決め手として特に豆板醤にこだわりを持ち、本場の素材を重視している。

豆板醤は四川省から取り寄せたもので黒みを帯びた色合いや熟成によるコクが特徴で、辛みは比較的抑えられていると説明している。中国での研修にも参加して技を磨き、看板メニューの麻婆豆腐は中国の料理協会でも評価されたという。

報道の試食では、最初に辛みを感じ、続いて甘みと旨味が広がり、最後に痺れが残る「三段階」の味わいが楽しめると評された。柴田は中華料理の奥深さを伝え、若い料理人を増やすことを目指している。