クラフトコーラは若年層を中心にじわじわと注目を集めている。スパイスや柑橘、ハーブを組み合わせたシロップを自宅で仕込み、炭酸などで割って楽しむ自家製スタイルが広がっている。

カフェやバーでも小ロットで手作りするクラフトコーラを提供する店が増え、季節限定のフレーバーや樽香を活かした商品を打ち出す事例も見られる。瓶や缶のデザインにこだわるブランドがSNSで支持を集め、ラベルの色彩や手書き風ロゴが投稿映えに寄与している。

推し活との親和性が高く、推し色でラベルをカスタムしたり、ライブ後の乾杯に選ばれるなど、応援文化と結びつく動きが現れている。イベント会場での持ち運びや物販向けの小容量パッケージが増え、利便性が向上している。

シロップは保存が効き、レシピ共有がファン同士の交流ツールになる点も注目される。ワークショップ形式で味のブレンドやボトリングを体験できる催しがローカルマーケットで人気を集めており、新規参入のきっかけになっている。

地元のスパイスや柑橘など地域素材を活用するブランドが増え、サステナブルや地産地消の観点からの支持も得ている。今後はコラボ商品や限定版、推し活と連動した企画がさらに増え、コレクション性の高い商品群が形成される可能性がある。推しを祝うアイテムとしての側面と飲用の楽しさを併せ持つ点が、クラフトコーラの魅力を底上げしている。