2025.11.29
九州大学、84,325名実験で遊びすぎ抑制
2025.11.29
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九州大学の研究グループは、スマートフォンゲームの遊びすぎを抑えるデザイン変更を84,325名のプレイヤーを対象に検証した。検証は世界的に人気のスマートフォンゲーム「Flying Gorilla」を用い、1か月間にわたるランダム化実験として実施された。
試みられた変更は、ゲームに数秒の待ち時間（ロード遅延）を挿入することと、画面をグレースケール化することの二点である。実験結果では、両者を組み合わせた条件が最も強い抑制効果を示し、1日の平均プレイ時間が最大30.8％低下したと報告している。
また、継続率は最大40.4％低下し、特にグレースケール画面と10秒の待ち時間を組み合わせた条件が顕著な効果を示した。研究責任者は中村優吾 助教で、チームには高尾亮太 氏、福嶋政期 准教授、荒川豊 教授らが含まれる。
研究は、こうした仕組みをゲームそのもののデザインに内蔵することで、より自然で持続的な遊び方の実現が期待できると結論づけている。従来の依存対策はOSや外部アプリによる制限が中心で、ゲーム体験と乖離するケースがあった。
本研究はゲーム内の工夫でユーザーが無理なく利用習慣を保てる「やさしいブレーキ」の可能性を示唆しており、開発者にとって遊びやすさと遊びすぎ防止を両立させる新たな設計指針となる可能性があると述べている。
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