連続テレビ小説『ばけばけ』第9週の第43回（26日放送）では、トキと錦織がヘブンとリヨの「ランデブー」を阻止しようとするコミカルな展開が描かれた。制作統括の橋爪國臣は第9週後半の舞台裏を明かしている。

物語は第113作で、松江の没落士族の娘・小泉セツとラフカディオ・ハーン（小泉八雲）をモデルに明治期の人々をフィクション化している。トキはリヨの恋占いに付き合うため八重垣神社の鏡の池を訪れる場面がある。

リヨ（北香那）はヘブン（トミー・バストウ）を松江に案内するためお弁当を持参する予定と打ち明け、トキはヘブンの好物を尋ねられる。錦織（吉沢亮）のそそのかしにより、トキ（高石あかり※高＝はしごだか）はヘブンが嫌っている「糸こんにゃく」を好物だと教えてしまう。

結果的にヘブンは城山稲荷神社のきつねに心を奪われ、リヨと別れ、リヨの用意したお弁当は蓋を開けられずに終わるため糸こんにゃくの存在は明かされない。橋爪は撮影現場で「ヘブンがそれ（＝お弁当の蓋）を開けたらどうなっていただろうか」と話題になったと振り返っている。

制作側はトキの無自覚な心の変化を糸こんにゃくを通じて出したかったと説明し、ふじき（みつ彦／脚本）流のユーモアがその成り立ちに影響を与えたという。NHK総合での放送は月～土の午前8時台などで、日常の細部を通した人物描写が見どころである。