酢酸菌の魅力を伝える団体「酢酸菌ライフ」は、11月25日の“いいにごり酢の日”に合わせて東京・下北沢で「にごり酢まつり」を開催した。にごり酢の復刻に取り組む全国の蔵元やコンブチャメーカー計11社が初めて一堂に会し、試飲や説明を通じて味わいと製法の違いを紹介した。

会場には150名を超えるメディア関係者や一般生活者が集まり、にごり酢とコンブチャの飲み比べで豊かな風味を体感した。にごり酢は酢酸菌を残した昔ながらの製法でつくられ、まろやかな酸味と旨味が特徴であると説明された。

開会セレモニーでは発酵デザイナー・小倉ヒラク氏と酢酸菌ライフを代表してキユーピー株式会社の奥山氏が登壇し、発酵文化の国際的な注目とにごり酢の普及意義を語った。奥山氏は酢酸菌が免疫細胞に働きかけ、風邪や花粉症、疲労・倦怠感などに役立つ可能性を示した。

企業の垣根を越えた連携や蔵元ごとの味の違いの提示は、にごり酢文化の再生と日常への導入を目指す動きとして評価される。セレモニーはにごり酢・コンブチャでの乾杯で締めくくられ、今後の普及活動への期待が示された。