神田の路地裏に佇む『本石亭』は、渋い外観で一瞬入りづらく感じるが、扉を開けると別世界が広がる店舗である。

白シャツに黒ベスト、オールバックの店主は元バーテンダーと伝えられ、基本的に無言で接客するため注文や片付けはほぼジェスチャーで行われる。外観の渋さから店主の寡黙な立ち振る舞いまで、すべてが「特別な体験」に変わる不思議な空間である。

本稿ではキーマカレーを注文した事例が紹介されており、ドライカレーは売り切れであったという。注文から約7分で提供され、最初の香りからスパイスの世界に引き込まれると評されている。

味わいは口に運ぶとじわじわと辛さが広がり、具材は大ぶりに切られたじゃがいも、にんじん、エリンギ、キャベツのアチャールが良いアクセントになっている。辛さは「辛さ★★★★ながら」と表現され、食べ進めるほどクセになるとの評価である。

さらに調理風景も記者の印象に残っており、まるでカクテルを作るかのような滑らかな動きと無駄のない所作が美しく、料理というよりも“演目”のように感じられるとしている。

メニューはキーマのほか、欧風、インド、ドライとバリエーションが豊富で、次回はドライにも挑戦したくなると締めくくられている。店舗情報は本石亭、所在地は東京都中央区日本橋本石町4-4-16、ＪＲ神田駅から徒歩5分程度。営業時間は月・火・水・木・金 11:30 - 13:00 20:00 - 23:00、土 20:00 - 23:00、定休日は日である。