2025年、タコスは外食トレンドの主役級の存在となり、専門店には連日長蛇の列ができた。夏にはタコス関連のイベントが各地で開催され、家庭でも楽しむ動きが広がった。

自宅で作る「おうちタコス」は特別な材料を必要とせず、冷蔵庫の食材を巻くだけで完成する手軽さが受け入れられている。最大の追い風となったのはトルティーヤの“手に入りやすさ”の向上で、これまで輸入中心だったトルティーヤが複数の大手食品メーカーから国産品として発売され、スーパーで並ぶようになった。

味の再現を目指す本格派だけでなく、和洋中問わず幅広い食材との組み合わせが楽しまれている点も特徴である。特に驚きとして、しば漬けやたくあんのポリポリとした食感や、きんぴらごぼうの甘辛い味付けがトルティーヤと相性が良いと紹介されており、納豆やキムチを具材にするアレンジも取り上げられている。

クックパッドでの検索頻度にも人気の波及が表れており、「トルティーヤ」が前年比135.6%、「タコス」が142.5%と大幅に伸長した。ブリトーやワカモレ、サルサなど関連キーワードも軒並み上昇しており（「ブリトー」131.8%、「ワカモレ」116.1%、「サルサ」122.5%）、タコスを起点としたメキシカン料理全体への関心が高まっている。