豊田市井上町の猿投農林高校の生徒が、市内産のサツマイモを使ったデザート「もちもちいも団子」を考案した。25日から市役所西庁舎地下1階の食堂「もぐら」で期間限定販売が始まった。

もちもちいも団子はサツマイモのペーストを練り込んだ団子にみたらしのたれがかかっている。農ライフ創生センター（同市四郷町）で就農を目指す研修生らが育てたサツマイモを使用している。

同高アグリフードコースの3年生18人がそれぞれレシピを考案し、食堂事業者のメルカドが精査した結果、市丸葉月さん（18）の案が採用された。団子は通常の上新粉に代えて白玉粉を使うことでもちもち感を強調し、繊維質のサツマイモを丁寧に裏ごしして滑らかな口当たりを実現している。

20日に同校で開かれたお披露目会で市丸さんは「食感にこだわった。いろいろな人に味わってもらいたい」と述べた。販売初日の25日は、開店から2時間足らずの午後1時前に用意した25食が完売した。

団子を試食した市こども・若者政策課の森本夕稀（ゆうき）さん（27）は「想像以上に柔らかく滑らか。重くなくて食べやすい」、同課の田中沙季さん（36）は「固定しているメニューが多い中、目新しさにひかれた」と評価した。

高校生が考案したメニューが食堂に並ぶのは初めてで、地産地消を促進する市の企画である。提供は12月末ごろまでの見込みだが、サツマイモがなくなり次第終了のため早めの来店が望ましい。1皿5個入りで180円（税込み）。食堂は一般市民も利用でき、午前11時〜午後2時、土日祝日は定休日である。